おうちで意外と簡単につくれる、自家製あんこ(粒あん)の作り方をまとめました。
ちょっと時間はかかりますが、コトコト優しく煮るだけなので、一度作ってしまえば意外に簡単と感じるはず。
お正月のお餅だけでなく、おはぎ、あんパン、焼き菓子・・・常備しておくと何かと使えて便利です。自家製のあんこ、作ってみてはいかがでしょうか。
粒あん(やわらかめ・かため)の作り方 レシピ
2種類のあんこを作ります
今回は、2種類の柔らかさの粒あんを作ります。
水分の少ない、固めのあんこはコロコロまるめてお餅で包んだり、おはぎなどの和菓子づくり、あんぱんなどに。
水分の多い、とろりとした柔らかめ(ゆるめ)の粒あんは、何にでも使えるトッピング用に。あんトースト、白玉に添えたり、焼き菓子にザッと混ぜ込むのもおすすめ。
粒あんの材料
2種類の柔らかさの粒あんを順番に作っていきます。
200gの小豆を下茹でした後、2つに分けて、それぞれ固めと柔らかめの粒あんに仕上げます。
固めと柔らかめ、それぞれ加える砂糖の量が異なるので、どちらか1種類だけを作りたい場合は、砂糖の量を倍にしてください。
材料(仕上がりの量は約600g〜700g)
- 小豆 200g
- 砂糖 110g(ゆるめの粒あん用)
- 砂糖 80g(かための粒あん用)
- 塩 ひとつまみ(かための粒あん用)
あんこ作りに使うのは、小豆(あずき)。豆売り場には粒が大きめの「大納言あずき」もありますが、あんこ作りには普通の小豆を使います。
準備
小豆を洗う
小豆を優しく水洗いしておきます。汚れを軽く洗い流す程度でOK。水につけておく必要はありません。
あんこ作りには厚手の鍋がおすすめ
小豆にじっくり火が入る、厚手の鍋がおすすめ。
例えば、ル・クルーゼやストウブなどが作りやすいですよ。
あんこ(つぶあん)の作り方
あんこは、3つのステップで作ります。
- 小豆の渋を抜く「渋きり」
- 小豆を柔らかくする「下茹で」
- 砂糖を入れて「煮詰める」
それぞれ詳しくご紹介していきます。
step
1鍋にお湯を沸かして、小豆を入れる
まずはじめに、小豆の渋を抜く「渋きり」という作業を行います。
水2カップを厚手の鍋に入れて、沸騰させます。沸騰したお湯の中に洗った小豆を入れて、もういちど沸騰したら弱めの中火で5分茹でます。
step
2さし水をして、さらに茹でて蒸らす
さし水2カップを加えて、再度沸騰したら、中火で5分茹でます。
火を止めたらフタをして、約30分蒸らします。皮がパンとはるまで
step
3ざるにあげて、煮汁は捨てる
ザルに茹でた小豆をとります。煮汁は捨てます。
これで、小豆の渋きり完了です。
step
4茹でた小豆を水から茹でる
次に、小豆を下茹でしていきます。
渋きりした小豆を鍋に戻して、水3カップを加えます。(小豆の2cm上くらいまで水がくるような量)
強火で水を沸かし、沸騰したらすぐに弱〜中火に。豆が少し踊る程度で、コトコト煮ます。
step
5小豆が水面から出ないように、さし水しながら茹でる
茹でると、だんだんと水量が減ってきます。小豆が水面から顔を出しそうになったら、その都度さし水1カップを加えます。
ポイント
アクがひどければ、ときどきすくって取り除きます。
アク取りはやりすぎると旨味がなくなってしまうので、控えめに。
step
6小豆が柔らかくなったら火を止めて蒸らす
小豆や火加減によっても異なりますが、40分〜1時間20分ほど茹でます。
いちばん固そうな粒を取り出してみて、指でつぶしてみます。皮まで柔らかく、簡単につぶれるようになったら、火を止めフタをして30-40分蒸らします。
これで、小豆の下茹で完了です。
ポイント
このあと、砂糖を入れて煮詰めていきますが、砂糖を入れてからはそれ以上柔らかくなりません。
下茹でのときに、しっかり柔らかくなるまで茹でます。
step
7上澄みを捨てて、水気を減らす
鍋をしずかにかたむけて、お玉で煮汁の上澄みをすくうようにして捨てます。ひたひたか、それより少ないくらいまで水気を減らしますが、豆を潰してしまわないように無理しない程度でOKです。
step
8小豆を2つに分ける
今回は、ここから小豆を2つに分けて、固めと柔らかめ2種類の粒あんに仕上げていきます。
お玉で小豆の半量をすくい、ボウルなどに移動させておきます。
鍋に残ったのが、柔らかめ(ゆるめ)の粒あん用。ボウルに移動させたのが、固めの粒あん用です。
step
9柔らかめ(ゆるめ)の粒あんづくり
鍋に残した小豆に、ゆるめの粒あん用の砂糖を入れて、弱火〜中火で煮詰めていきます。
小豆の粒をつぶさないように、耐熱のヘラで優しく混ぜながら煮詰めます。
やわらかめ(ゆるめ)の粒あんは、ヘラでなぞったときに鍋底が見えるようになったらストップ。
ポイント
あんこを煮詰めるときは、理想の固さになる2歩手前くらいで火を止めます。
冷めると固くなるので、「まだゆるすぎるかなぁ?」と感じるくらいで丁度良いですよ。
step
10固めの粒あんづくり
ボウルに移動させておいた小豆を鍋に戻して、今度は固めのあんこを作ります。
かためのあんこ用の砂糖を入れて優しく混ぜ、弱火〜中火で煮詰めていきます。
かためのあんこは、ヘラで底をなぞってゆっくり戻るくらいになったらストップ。仕上げに塩を入れて混ぜ、火を止めます。
step
112種類の粒あんのできあがり!
はい、やわらかめ、固め2種類のあんこ(粒あん)ができました。
容器に移して粗熱がとれたら、ラップをして乾燥をふせいでくださいね。
あんこ・粒あんの作り方を動画で見る
今回ご紹介したあんこ・粒あんの作り方を動画にまとめました。
とくに煮詰め加減などは動画のほうがわかりやすいので、参考になさってくださいね。
あんこ(粒あん)の作り方・失敗しないコツまとめ
あんこを作るときの失敗しないコツをおさらいしておきます。
火加減は弱火〜中火でやさしく煮る
水から煮るときには一時的に強火にしても良いですが、沸騰しはじめてからは弱火〜中火で煮るのがコツ。強火で煮ると、小豆が割れて中身が流れ出てしまいます。
アクは取りすぎない
小豆を煮るとアクが浮き出てきますが、アク取りは控えめに。アクには旨味も含まれているので、キレイに取り除いてしまうとおいしさが半減してしまいます。
理想の固さの2歩手前でストップ
最後にあんこを煮詰めるとき、理想の固さよりもゆるめの状態になったら火を止めます。冷めると、思っている以上に固くなりますよ。
イメージとしては、理想の2歩手前でストップすると失敗しません。
お餅やトーストに添えたり、和菓子、お菓子作りに大活躍してくれるあんこ。
自家製あんこは、いちど作れば意外に簡単だとわかり、気軽に作れるようになるはず。あんこ作りが初めての方も、まずは一度作ってみてくださいね。